UX(ユーザーエクスペリエンス)デザインとは?わかりやすく現役大学院生が解説

UXデザインという考え方が、近年様々なところで非常に着目されています。

この記事でわかること
  • UXデザインとは?
  • UXデザインの必要性
  • UXデザインの実例

本記事でわかること

UXデザインとは

UXデザインとは、システムやサービスを通してユーザーがより良い体験ができるようにデザインすることを指します。

そもそもUX(ユーザーエクスペリエンス)とは、システムやサービスを通してユーザーが体験する

  • 感情
  • 感覚
  • 経験
  • 反応

などのことを指しています。

UXデザインは、上記のような体験をより良いものにするために、システムやサービスを設計することを指します。

UXデザインとは
UXデザインとは、システムやサービスを通してユーザーがより良い体験をできるようにデザインをすること

UIとUXの違い

UIとUXの違いは、システムやサービスとユーザーをつなぐ接点か、体験かの違いになります。

そもそも、UI(ユーザーインターフェース)とは、ユーザーとシステム・サービスとの接点(インターフェース)全般のことを指します。

webサイトで言うところの、サイト全体の使いやすさ、みやすさなどのことを指します。

UXデザインの手法

UXデザインの実践には、様々なアプローチ方法がありますが、代表的なのは以下の2つになります。

  • 人間中心設計のプロセス
  • デザイン思考のプロセス

また、これら以外にも様々なアプローチ方法があります。

大事なのは『どうすればより良い体験を提供できるか』です。

UXデザインの手法①:人間中心設計のプロセス

人間中心設計のプロセスは、以下の通りになります

  1. 現状調査
  2. 要求分析
  3. 解決案・プロトタイプ作成
  4. 解決案・プロトタイプ評価

基本的には4つのプロセスでアプローチをします。

UXデザインの手法②:デザイン思考のプロセス

デザイン思考のプロセスは、以下の通りになります。

  1. 共感
  2. 問題定義
  3. 創造
  4. プロトタイプ
  5. テスト・評価

基本的には、5つのプロセスでアプローチをします。

UXデザインの実例

様々な良いUXを提供できているデザインはたくさんありますが、代表的なものを紹介させていただきます。具体的には以下の5つになります。

  • スターバックス
  • 任天堂Switch
  • Coke on
  • LINE
  • ZOZO

簡単に1つ1つ説明していきます。

UXデザインの実例①:スターバックス

Starbucks Coffeeは、UXの例としてもよく聞くほど、代表的なものです。

『スターバックスはコーヒーではなく、体験を売っている』

このように言われています。

実際にStarbucks以外でも、コーヒーを買うことはできますし、Starbucksよりも安い場合が多いと思います。

しかし、Starbucksはコーヒー以外にも

  • コーヒーカップ
  • 店内環境
  • 店員さんの接客

など、細かいところまでに気を配られています。

Starbucksのコンセプトが

The third place(第3の居場所)

と言われています。その名の通り、

コーヒーやそのほかの飲み物をいつもよりもおしゃれで落ち着いた空間で飲み物を飲む

という体験も提供されています。

UXデザインの実例②:任天堂Switch

非常に大ブレイクしている任天堂Switchですが、こちらもゲーム機、ソフト共に優れたUXを提供しています。任天堂Switchのコンセプトは

  • 圧倒的にわかりやすく、明快にする
  • 圧倒的に早く、軽快にする

の2つと言われています。

任天堂Switchは実際に使っていてストレスを感じない速さ、わかりやすさです。

  • 簡単そうに見えて、迷いづらい操作性
  • 見つけやすいアイコン

など、簡単そう、迷わないから楽しくできそう、などのUXを提供できているのではないかと思われます。

UXデザインの実例③:Coke on

Coke on はコカコーラの自販機と接続して、ドリンクを購入でき、スタンプを一緒に貯めることができるアプリです。

スタンプを15個貯めるとドリンクと交換ができるこのアプリですが、本来は自販機は飲み物を買うだけのものであったところ、

  • スタンプを集める楽しさ
  • 集めたスタンプで飲み物と交換できる嬉しさ

という体験を提供することで、爆発的なヒットを果たしています。

結果として自販機で飲み物を買うことであったり、コカ・コーラのブランド向上などにつながります。

UXデザインの実例④:LINE

日本では、ほとんどの人が使っているLINEですが、LINEも非常に優れたUXを提供しています。

LINEがリリースされる前はメールが一般的でしたが、メールは送信メッセージと受信メッセージがそれぞれ違う場所に表示されていたため、いちいち受信ボックスと送信ボックスを行き来しなければいけませんでした。

LINEは1つの画面で送受信メッセージが確認でき、送受信ボックスの行き来がなくなることで、

  • 楽にメッセージが確認できる
  • 会話の流れを確認しやすい
  • スタンプなどの非言語コミュニケーション気軽に撮れて楽

など、優れた体験を提供しています。

これらの努力もあって、現在は国内のほとんどの人がラインを使っているのではないでしょうか。

UXデザインの実例⑤:ZOZOTOWN

zozotownはファッションをメインとしたECサイトが有名です。

オンライン通販で洋服を買う際によく

  • 服のサイズがわからない
  • 買って見たけど服のサイズが違って後悔した

などの問題が発生していました。

そこでZOZOTOWNはzozoスーツというものを開発し、ユーザー一人一人に合った洋服のサイズ提案に成功しました。

zozoスーツを着用することで、上記問題が解消され

  • 服を買いに行く手間が省けた
  • サイズなどの間違いが起きづらいから、快適に買い物ができる

など優れた体験が提供されるようになりました。

UXデザインが注目された背景

UXデザインが注目された背景として、以下の3つがあります。

  • 『モノ』の時代から『コト』の時代への変化
  • スマートフォンの爆発的な普及

UX言葉が生まれる以前から、UXと似た考えなどは合ったと思いますが、これらがきっかけでUXデザインが着目されたのではないかと考えます。

UXデザインが注目された背景①:『モノ』の時代から『コト』の時代への変化

これまでは企業がいいものを作れば売れるという時代でした。

いいものを作れば、たくさんの人が買ってくれる、そういう時代でした。

しかし、物が溢れている現代において、ただいいものを作るだけでは売れなくなってしまいました。

ものを使うユーザーは、そのものから得られる体験(使いやすさ、わかりやすさなど)を重視し始めたのです。

例として携帯電話があげられます。

近年の話にはなりますが、スマートフォンが出る前は、ガラケー(ガラパゴス携帯)が世の中の常識でした。メールと電話がメインで、インターネットやゲームも若干はできましたが、今ほど素晴らしいものではなく、当時は本当に連絡用としてガラケーは使われていました。

しかし、iphoneをはじめとするスマートフォンの登場によって、ガラケーは次第に衰退していき、スマートフォンが世の中の常識になり始めました。

しかし、時間が経つにつれてスマートフォンも大量に販売されるようなった今では、ただいいスマートフォンではなく、

  • 使いやすいスマートフォン
  • 良い写真が撮れるスマートフォン
  • 軽くて動きがサクサクなスマートフォン

など、スマートフォンを通して得られる経験・価値が重要視されるようになりました。

このように、体験が重要視されるようになってからUXは次第に着目されるようになりました。

UXデザインが注目された背景②:スマートフォンの爆発的な普及

上記内容と被るところがありますが、2007年にiPhoneが登場して以降、スマートフォンは爆発的に普及した訳ですが、この普及によって、UXは脚光を浴びるようになりました。

スマホが普及して以降、ユーザーはwebサービスやアプリ等を簡単に使えるようになり、そこから膨大な量の情報を入手できるようになりました。

物が欲しい時は、いつでも情報を入手でき購入できるようになりました。

使いやすい、使いにくいなどの情報はすぐ入手できるようになりました。

そのため、買った後も

  • 使いやすさ
  • ユーザーの満足度

などが重要になり、UXは着目され始めました。

UXデザインの重要性

先ほども書きましたが、ユーザーは情報収集がより簡単になったこと、簡単にwebのサービスなどを受けられるようになったことで、簡単にサービスの乗り換えや自分に合った商品を探せるようになりました。

そのため、自社の商品やサービスを利用してもらうには、よりユーザーのニーズに沿ってより良い価値体験を提供できるよう、商品やサービスを使うユーザーを中心とした設計が必要になります。

その点で、UXは今後非常に重要な考え方の1つになると言えるでしょう。

この記事のまとめ

この記事のまとめ
  1. UXデザインとは、システムやサービスを通してユーザーがより良い体験をできるようにデザインをすること
  2. ものや情報が溢れる時代において、ユーザー商品・サービスに対してより良い体験を求めるようになっている
  3. 商品やサービスを設計する際に、ユーザーのニーズをもとにユーザー中心に設計をする必要がある

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